「自然と関わる貴重な体験」(11月号)

 時折吹く風に秋らしさを感じます。園児たちはこの心地の良い季節を満喫するかのように、園庭で鬼遊びをしたり鉄棒や跳び箱に挑戦したりして、それぞれ好きな遊びを楽しんでいます。

 そんな中、今大人気の遊びは、「木の実・木の葉集め」です。園内には「ドングリ広場」と呼んでいる、ドングリやクルミなどの木の実や、落ち葉がたくさん落ちている場所があります。子どもたちは、園庭とその場所を自由に行き来でき、それらを集めて楽しんでいます。特に食べられるクルミの実は争奪戦になるほどの人気で、食べられることを知ると、何で殻を割るといいのかと、考えたり試したりして年少児さえも「石で割るといいのかな?」と、友達同士で話をしながら試しています。

 クルミだけでなく、この時期散歩に出かけると出会う、松ぼっくりやスズカケの実・アケビやムカゴ…。今や、なかなか手に入らずネットで販売されているものもあるほど、貴重なものになってしまいました。どんなものか目で見て手で触り匂いをかいで自然にたくさん触れる経験ができる環境を大切にしたいと思います。先日、遠足に出かけた時も遊具がない場所でも、木の実集めや芝生を転げまわるなど、自然を満喫していた子どもたち。そんな姿から、それが貴重な体験なのかもしれないと思いました。

日差し・気温・風を感じながら五感をフルに使って、季節の遊びを十分に楽しんでいきたいです。

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愛知県私立幼稚園連盟 幼児教育相談員

 名古屋市私立幼稚園協会 幼児教育相談員

 親学アドバイザー(親学推進協会)

 志だみ幼稚園 教務主任 水野 奈緒

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