「素敵な瞬間」(10月号)

 秋晴れの清々しい日が続いています。子どもたちはこのような気持ちのよい季節の中、思い切り体を動かして運動会の取り組みをしています。今年は例年とは違う形での行事を行っておりますが、運動会も子どもの発達に合わせた、園生活の節目となる行事ですので、取り組みは例年通りのものをしております。各学年それぞれに目標をもって取り組みますが、特に年長児は跳び箱、鉄棒の逆上がり、縄跳びに挑戦します。

 毎年のことではありますが、それに取り組むにあたりいつも思うことは、技術的なことを習得することではなく、「気持ち」が大切だということです。どんなことも、子ども自身が「やる気になること」ができるようになるための第一歩となり、そこで努力することで「できた!」という充実感を得るのだと思います。

 もちろん、そのためには、私たち保育者も「出来るようになってもらいたい」ということだけでなく、取り組みをしっかり理解して、子どもたちと一緒に向き合うことを大切にしています。

 先日、逆上がりができるようになった年長児のAくん、できるようになった一日で、表情がぐっと変わり、発言が多くなり、行動も積極的になったように感じます。「できた!」という一瞬の出来事が彼にとっては一瞬ではなくとても重みのある、心が大きく成長する瞬間であり、またそんな場面に出会えたことが嬉しくなりました。

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愛知県私立幼稚園連盟 幼児教育相談員

名古屋市私立幼稚園協会 幼児教育相談員

親学アドバイザー(親学推進協会)

志だみ幼稚園 教務主任 水野 奈緒

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