子ども用ハーネスの是非(9月号)

 子ども用のハーネスはご存じですか?ハーネスを使っているところを見た時に「かわいそう」「犬みたい」「親がラクしたいだけでは」といったように感じる人もいるようです。

 この道具は幼児の体と大人の手やベルトなどを紐でつないで、急な飛び出しや迷子を防止するグッズで、ハーネス、リード、迷子紐などと呼ばれることもあります。海外で使われ始め、現在はぬいぐるみや天使の羽などのかわいいリュックに紐がついたものや、他にも親子の手首を伸縮ベルトでつなぐタイプなど多くの商品が販売されています。この道具が、一見するとペットを扱っているように見える点は否定できません。この道具については見た目からの印象よりも使用する意図が大切だと考えられます。

 スマホや自分のやりたいことに集中したい、ひもを引っ張って子どもの動きをコントロールしたいから使うというような使い方はまさしくペットに対する使い方です。しかし、連れている母親が身重だったり、きょうだいでの外出で目を離す瞬間が出てしまったり、子どもが多動傾向であったりといった理由から、手を繋ぎ子どもへ常に注意を向け続けるのが困難な場合の補助として使うのならば有効な道具かと思います。

 そんなものを使わなくても言い聞かせれば分かるという声もありますが、たしかに子どもはまだ言葉は話せなくても大人の言っている内容をかなり理解しています。しかし、「わかる」のと、「できる」のは別物です。衝動性は子どもの特性なのでふだんは言い聞かせて分かる子でも、100%じっとできる保証がない以上、安全のためにハーネスを使うことはあってもいいのではないでしょうか。

 近年では目を離した一瞬で事故にあったり誘拐などの事件に巻き込まれたりして命を落としてしまうといったニュースを多く目にします。ですので、見た目や人の冷たい視線より子の命を優先してこうした道具を活用して、最終的に心身共に健康に自立できるまで子どもが成長できるようにするための一つの方法といえます。

副園長:佐藤