やり抜く力(6月号)

 子どもが途中で物事を諦めてしまったり「もう無理」「やりたくない」と投げ出したりしてしまう姿に悩むことはありませんか?やり抜く力は目標を達成する力や挑戦を続ける精神力の土台となるもので将来の成功や幸せにも深く関わる大切なスキルです。

 子どもが「やり抜けない」理由はいくつかあります。「失敗したら怒られる」「失敗は恥ずかしい」と感じることで失敗を恐れて挑戦を続けるのが怖くなります。また、「できたかどうか」ばかり評価し結果だけに注目されると途中のプロセスを楽しむ余裕を失います。ほかにも、親の期待が大きすぎると「失敗したらどうしよう」とプレッシャーを感じて投げ出してしまうことがあります。

 そこで、やり抜く力を育てる接し方を紹介します。一つ目は結果だけでなく「頑張った過程」や「挑戦した姿勢」に目を向けてプロセスを褒めましょう。たとえば、「最後まで一生懸命やったね!」「ここまで工夫して頑張ったところがすごい!」と具体的に伝え達成感を共有することで子どもは努力を大切にするようになります。ほかに、失敗をネガティブに受け止めるのではなく「失敗から何を学べるか」を話し合うといいです。「失敗したから次はこうしてみよう」と失敗を成長の一歩と捉え、前向きな視点を親子で共有し失敗の振り返りを習慣化することで失敗を恐れなくなります。また、大きなゴールを見据えるよりも手の届く小さな目標を設定することも有効です。小さな目標を積み重ねることで達成感を得られます。仮に失敗しても小さな目標であれば前述の失敗と改善への取り組みも容易です。もし、何かに失敗して投げ出してしまったら「だから言ったでしょ!」と責めるのではなく「そんなこともある」「また次がんばろう」と励ましましょう。

 社会に出たときに必要なのは「レジリエンス」と呼ばれる力です。これは、失敗から上手に立ち直っていく力、回復力をさします。幼児期・学童期に失敗を通してこのレジリエンスを磨き、うまくいかなくても「いい経験だった」と思えるよう育てていくことが大切です。

副園長:佐藤毅佳