はさみを使う大切さ(2月号)

 はさみを使うことは幼児期の発達にとってとても大切です。はさみを正しく握り物を切るという動作により、手先の器用さ、集中力、創造力などが育まれます。

 はさみは概ね3歳頃に使いはじめる道具ですが、ある程度、指先の使い方が上手になっていないと使えません。特に、はさみを両手で開閉して使う動作は時期が早い可能性があります。グー、チョキ、パーができる。親指と人差し指で洗濯バサミをつまめる。この2つができるようなら「はさみ」をはじめてみましょう。最初は、1回だけ閉じて「チョッキン」と切断できる細い紙で遊びましょう。はさみは閉じるよりも開く方が難しいです。1回の開閉がスムースになってきたら、次は「チョキチョキ」と連続して切って遊びます。曲線やジグザグ線、四角などを線にそって切る遊びもいいです。

 使うはさみは、利き手に合わせた適切なサイズで先端が丸く切れ味の良いものを使います。使う場所は十分な明るさの場所で適切な高さのテーブルで周囲に余計なものがないようにしましょう。遊ぶ紙は一般的な印刷用紙程度の硬さで、太めの切る目安になる線が描かれたものを使うといいです。線は、まっすぐからはじめ、曲線や四角にするなど徐々に難易度を上げていきます。この時、必ずできる難易度の遊びを繰り返し成功体験を積み重ねることが大切です。上手にできたときはたくさん褒めることで子どもの自信を高め、やる気を向上させる効果があります。

 はさみを使う時は、紙以外のものや洋服・髪の毛などを切ることがないように見守り、安全にはさみが使えるようになるまでご両親がサポートしケガや事故がないように注意してあげて下さい。

(副園長:佐藤 毅佳)