子どもが泣き叫んだり、やりたがらなかったりした時にご褒美で釣ってしまうことはありませんか?何も考えずに手っ取り早い効果を求めてしまうと、後で取り返しがつかなくなってしまいます。
ご褒美を与える子育てをすると、大人は子どもを楽に動かすことができ、子どもはご褒美が与えられて嬉しいと一見ウィンウィンな関係に見えます。しかし何度も繰り返すうちに、「もっとたくさん欲しい」とか「何かくれないと勉強しない」と言い出す可能性が高くなります。それは、子どもが『ご褒美を与えられることが目的』の行動になってしまうからです。そういった経験が続いてしまうと、ご褒美が与えられない時や、ご褒美を与えない人を相手にしたとき動かなくなります。
そこで、ご褒美で釣る方法に代わる関わり方を紹介します。それは、『その子の頑張りをしっかりと認め、喜んであげること』です。ついつい大人は、やって当然と思ったり、結果で判断したり、子どもなりに頑張って取り組んだことを見逃したりしてしまいがちです。次の新たな取り組みに繋げるためにも、子どもがどれだけ前向きに取り組み、時間をかけ工夫したのかといった『子どもなりに頑張った部分』を認めてあげてください。
認め方のポイントとしては、結果だけでなく特に過程を、日々継続して、褒めるだけでなく喜ぶ(特に重要)ようにすると大変効果的です。子どもは人に喜ばれることによって、「自分の行いが相手に良い影響を与えている」と感じます。自分の行いに価値があると感じることで次の原動力となります。
すぐに結果が出てしまうような短い取り組みにも継続して過程を認めてあげ、子どもが頑張ったことをしっかりと喜んであげる。こうした日々の大人の関わりが、ご褒美よりも効果的に子どもの挑戦しようとする意欲を育てることに繋がっていきます。
(副園長:佐藤毅佳)