「思いを言葉で伝えよう」(11月号)

11月に入っても例年に比べて気温が高い、過ごしやすい日が続いています。

先日、幼稚園では芋ほりをしました。6月からみんなで世話をして大切に育ててきたお芋。ツルを引っ張った後、畑の中にもぐっているものを一生懸命に掘りました。

そんな中、感心したことがありました。初めて芋堀をする年少さん。土の奥深くまで埋まっているお芋を掘り出すことは容易ではありません。でも、「自分たちで掘りたい」という気持ちはいっぱいです。その時、子どもたちから発せられた言葉は「先生!手伝ってください!」という言葉でした。大人でもついつい「出来なーい」とか「やってー」と言いがちですが、「手伝って!」の一言から、「自分たちで掘りたいという気持ち」と、「一人ではできそうにないという状況」が充分に伝わってきました。また、それは一人だけの発言ではなく、クラスの子どもたちが口々に、自然に言うのです。年少さんでその言葉を選べたことがすごいな」と思いました。また、言葉選びひとつで、自分の思いがどれだけ伝わるのかということが大きく変わるのだとも思いました。

それには、子どもたちに正しい文体としての言葉をたくさん浴びせてあげることが大切です。子どもの話をじっくりと聞き、自分の言葉で伝える充実感を味わわせてあげたいですね。また、読書の秋です。絵本の読み聞かせをじっくりして、たくさんの言葉に触れ、語彙を増やしていきましょう。

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愛知県私立幼稚園連盟 幼児教育相談員

名古屋市私立幼稚園協会 幼児教育相談員

親学アドバイザー(親学推進協会)

志だみ幼稚園 教務主任 水野 奈緒

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