「不安は当然!」(2月号)

 季節を分ける「節分」が過ぎても、まだまだ寒い日が続いていますが時折さす日差しに心なしか暖かさを感じます。

 先日、来年度入園予定の子どもたちの入園面接を行いました。お母さんも子どもたちも、緊張しながらこの日を迎えられたことと思います。子どもたちはお母さんと離れて別室で面接をしますが、今年は「お母さんがいい~!!」と泣く子が少なくありませんでした。そんな姿を見て、心配そうな表情になるお母さん。そして、私たち職員も申し訳ない気持ちになります。

 しかし、そんな時いつも思うのは、子どもたちは日ごろ、お母さんのそばにいることで安心感を得ていて居心地がいいから離れると不安になってしまうんだということです。もちろんお母さんと離れても安心感があって平気という子もいますので全員に当てはまることではないかもしれませんが、安心する場所があるから不安を感じる場所ができるのだと思います。

 私たち大人でも、初めて行く場所に緊張したりワクワクしたり、いつもとは違う感情になると思います。子どもは大人に比べて経験も少ないのですから、お母さんのそばや家庭以外は緊張する場所ばかりかもしれません。そんな子どもの気持ちを受け止め、泣きたいだけ泣いて、一つずつ新しい環境を楽しんでもらいたいと思います。4月にはきっと泣いてしまう子もいると思いますが、そんな姿も受け止めながら、毎日を過ごしていきたいです。

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愛知県私立幼稚園連盟 幼児教育相談員

名古屋市私立幼稚園協会 幼児教育相談員

親学アドバイザー(親学推進協会)

志だみ幼稚園 教務主任 水野 奈緒

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