「読書の秋!」(11月号)

木々の葉の色が変わり、秋らしい季節になりました。

子どもたちは心地よい気候の中、葉っぱ集めや木の実拾いなどをして秋を満喫しています。

さて、秋といえば「読書の秋」です。秋になると読書と言ってしまいますが、いつ頃から言うようになったのでしょうか。昔の中国の漢詩に「涼しい秋になったので、灯り火の下で読書をするのに適した季節だ」というものがあるそうです。日本では昭和20年代に読書週間がつくられ、私たちにそういう意識が浸透していったのです。

園では各クラスに、二~三百冊程度の絵本を配置し一年中絵本に触れられるような環境を作っています。そして「幼児期には絵本の読み聞かせをしましょう。」と言われますが、メディアが発達している時代でもなお、絵本が大切にされるのはなぜでしょうか。絵本から育つものは、その中に「想像力」「考える力」、つまり“察すること”があるからです。

職員で研修をした中で「子どもは体験して学ぶことが大切だが、体験しないで学ぶべきこともある。」という話になりました。それは、何かというと「残酷さ」「死」「いじめ」など、実際に経験をしたくない、させたくないことです。いいことも悪いことも話に入り込み、想像し察して学べるのは、静止画から一人ひとりがそれぞれに想像を膨らますことができる絵本だからこそです。

読書の秋をきっかけに絵本を通して人として相手に事を察するという気持ちを育てていきたいですね。

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 愛知県私立幼稚園連盟 幼児教育相談員

 名古屋市私立幼稚園協会 幼児教育相談員

 親学アドバイザー(親学推進協会)

 志だみ幼稚園 教務主任 水野 奈緒

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