「体験と言葉」(12月号)

 早いもので、カレンダーが残り一枚となり、今年もあと1か月となりました。園の子どもたちの今の一番の楽しみはクリスマス。幼稚園に来てくれるサンタさんに会えるのを楽しみにしています。

 さて、先日、親子教室の説明会を行いました。たくさんの方々が来園してくださり、話を聞いてくださいました。いつもお話させていただいている中に「一緒にしよう」ということがあります。子どもたちは、まだまだ未発達で未完成なので周りの大人の援助・働きかけが不可欠です。

 できることが増えるということだけでなく、「言葉」もそのひとつではないでしょうか。昔と違って子どもたちが言葉を知る機会はたくさんあります。しかし、DVD・CDやTVなどから得る言葉は、音として得ることが多く、体験と結びついてない言葉もたくさんあります。よく、幼い子が流行り言葉を言っているのがそれです。未完成の子どもたちに身の着けてほしい言葉は、体験と結びつけた言葉ではないでしょうか。

 先日、子どもたちと落ち葉遊びをしている時に、私が洋服に落ち葉をつけて「どう?」と聞いてみると、大半の子が「いいね」「かわいいね」という中、「似合うね」と言ってくれる子が!「似合うね」と言われたことよりも、その言葉を選んで言えることに感心しました。それこそ本来の言葉なのだと思います。今では大人でも語彙が少なくて思いを伝えるのが苦手な方もいます。成長途中の子どものうちから、たくさん体験と合わせた言葉のシャワーを浴びせて心に結び付いた言葉を習得させましょう!!

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 愛知県私立幼稚園連盟 幼児教育相談員

 名古屋市私立幼稚園協会 幼児教育相談員

 親学アドバイザー(親学推進協会)

志だみ幼稚園 教務主任 水野 奈緒

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