子どもの熱中症(8月号)

連日暑い日が続き、子ども達も自由に外で遊べない日が多いように感じています。
そんな中、「熱中症」という名称をよく耳にするかと思いますが、子どもの熱中症について気を付けるべき点についてご紹介します。
まず、子どもの場合は汗をかく能力が未発達のため、皮膚の血流量を増加させ、体の表面から周囲に熱を逃がすことで体温を調節しています。子どもは、大人よりも体重に対して体表面積が大きいため、周囲の環境の影響を受けやすく熱しやすく冷めやすいという体格上の特徴があります。気温が皮膚温よりも低い場合には、体表面積の大きさを活かし、体の表面から熱を逃がすこと(熱放散)で大人と同じように深部体温を調整することができます。しかし、気温が皮膚温よりも高い場合や、地面からの照り返しなどの輻射熱が大きな場所(夏季の炎天下)では、周囲の環境の影響を受けて熱しやすい子どもの深部体温は大人よりも大きく上昇し熱中症のリスクが高くなります。
子どもの熱中症は周囲の人が、顔色や汗のかき方を注意してみることで防ぐことができます。子どもは新陳代謝が活発なため、汗や尿として体から出ていく水分が多く脱水を起こしやすい体です。適宜、涼しい場所での休息と十分な水分および適度な塩分補給を行ってください。
また、子どもの様子をよく見て、顔が赤く大量に汗をかいている場合には深部体温が上昇していることが考えられるため、涼しい場所で休み水分や塩分を補給するようにしてください。とはいえ、暑いからといって家にこもるばかりではなく体調の変化に気をつけながら外遊びも取り入れていけたらいいですね。(副園長)