「ダメ!」と言った途端、子どもがますますそれをやりたがる…そんな経験はありませんか? 子どもは自我が発達する過程で心理的リアクタンス理論と呼ばれる「自由を制限されると、その自由を取り戻そうとする」心理が特に強く現れます。ダメと言われることで、子どもの中に「なんでダメ?」「やったらどうなる?」という疑問が生まれます。好奇心と探究心が刺激され禁止された行動への強い動機になります。他にも、「ダメ!」と言われると、大人からの強い注目を集められます。普段忙しい大人から確実に関心を向けてもらうためにすることもあります。
それではダメと言わない伝え方を紹介します。一つ目に、肯定的な表現に置き換えると子どもの意識が「やってはいけないこと」から「やるべきこと」に向かい、自然と望ましい行動につながります。例:「走っちゃダメ」→「ここは歩こうね」
二つ目は理由を一緒に説明する方法です。単純に「ダメ」と言うのではなく、なぜその行動が望ましくないのかを説明すると、理解できれば子どもは納得して行動を変えられます。例:「廊下で走ると、他の人とぶつかって怪我をするから歩いて移動しよう」
三つ目は、選択肢を与えて自己決定を促す方法です。ダメと一方的に決めるのではなく、子どもに選択肢を提示し自分で判断させると、自己決定感が生まれ反発心が和らぎます。例:「今片付けをするか、時計が○○になってから片づけるかどっちにする?」
そして、少し複雑な説明も理解できるようになったら理由と一緒に代替行動を提案しましょう。例:「それをすると○○になるから、代わりに△△をしてみない?」
こうしたことを意識して子どもの理解にあわせた声掛けをしていくと、反発心や好奇心を刺激せずに好ましい行動を促すことができます。子どもの自主性を育みながら望ましい行動をとれるようにしていきましょう。
副園長:佐藤 毅佳














